新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

give の用法#6

本日は、give + [同形の動詞を持つ名詞] を解説します。これは目的語の名詞によってさまざまな形を取るため、今後複数回にわたり、具体的な用例を上げながら、見ていきたいと思います。

(1) give a cry: 声を上げる
・He tried to give a cry of pain but his mouth stayed shut. (彼は痛みで声を上げようとしたが、まったく口が開かなかった。) http://til-death-do-we-part.deviantart.com/art/Frerard-ugly-boy-dies-painfuly-150708181?q=sort%3Atime+gallery%3Atil-death-do-we-part&qo=3
・She gave a cry of joy at the sight of men coming from civilization. (彼女は文明社会から来た人々を目にして歓喜の声を上げた。) OHIO COUNTY INFO: History of the Western Reserve
・I heard him give a cry for help, but another wave washed over me and threw me into a gully. (彼が助けを求める声を耳にしたが、私をまた別の波が襲い、端に追いやられてしまった。) Crimes & Mysteries of South Africa
【研究】単に give a cry だけで表現するよりは、前置詞句との組み合わせが多いようです。

(2) give a cough: 咳をする
・She gave a muffled cough and carefully continued on her way. (彼女は音を殺して咳をし、注意深く道を進んだ。) http://www.writersbeat.com/showthread.php?p=339048
・Just then Tom gave a cough, and that made him think what Rose could mean. (ちょうどその時、トムが咳をしたので、これにより彼にはローズが意味することが分かった。) Rose, Tom, and Ned - chs. 29-end Mrs. D. P. Sanford
【研究】単に「咳をする」だけでなく、上記のように「(警告のために) 咳払いをする」の意味もあります。
・The engine gave a weary cough and quit. (エンジンが小さく咳き込むような音を立てると、止まってしまった。) (Boys' Life 1952年6月)
【研究】cough 自体がエンジンを主語にした表現を取れるので、上記のような文が可能になります。

次回も引き続き、 [同形の動詞を持つ名詞] を扱います。