新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

副詞の enough#2

enough の原義は「〜するほど十分に」ですが、時にこの意味が薄れて「まあまあ」や「まずまず」など妥協的な意味合いが含まれることがあります。しかし一般の辞書ではこの点をあまり詳しく解説していません。本日はこれについて触れてみましょう。

この用法は、通常、 enough...but〜という形で相関的に使用されることが多くなります。下記に例を挙げましょう。
・Breakfast is good enough but can be improved. (朝食はそこそこだが、改善の余地はある。)
→ enough が修飾する形容詞は「プラス」を意味しています。
【注意】enough が修飾する形容詞がマイナス (好ましくない事柄) を意味する場合、「〜過ぎる」や「過度に〜である」という意味になります。
・Witnessing a car crash is bad enough, but it does not end there.(車の事故を目にするだけでもひどいものだが、それだけでは終わらない。)

語によっては原義の意味が薄れるものがあります。必ず文脈もみて判断するようにしましょう。