新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

go の用法#13

本日は go doing の用法で、一般に不可とされている表現を検証します。基本動詞辞典では「〜しに行く」の意味で使用される go では、それが従える現在分詞句は (動詞の) 目的語を取れないとして、go hunting bears は不可、ただしgo hunting for bears は可としています。本日はこの点について検証してみましょう。

(1)「 go + hunting + 名詞」と「 go + hunting + for + 名詞」:
・My forefathers, I knew. used to go hunting bears at Spitzbergen. (私の祖先がスピッツベルゲンへ熊狩りに行っていたことを私は知っていた。) FANTASTIC PHENOMENA of the FROZEN NORTH; At the Cost of Fearful Hardships Alexander Borissoff Has Given the World a Series of Pictures Which Have Roused the Enthusiasm of Europe --Soon to be Exhibited Here. - The New York Times
【検証】Google で用例検索すると、go hunting bears は 65,700 件、go hunting for bears は 14,000 件ヒットします。基本動詞時点で認められている用法が、認められていない用法の 21 % しかないのは実に興味深い点です。

(2) go visiting sick friends の用法:
基本動詞辞典では上記の用法の例外として、go visiting sick friends の例を挙げています。これを Google で用例検索すると下記のような検索結果が得られました。
・go visiting sick friends: 4 件
・go visiting * sick friends: 0 件
【検証】これを見ると、アスタリスクを加えた表現がまったくヒットしないわけですから、上記の表現は、目的語をとる用法しか存在しないことになります。

まだ、他の用例を集めないと確定的なことは言えませんが、この目的語の有無に関する語法はやや怪しい気がします。

次回も go の雑多な用法を集めて解説します。