新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

the + 形容詞#3

形容詞の中には「前方照応性」を持つものと「後方照応性」を持つものがあります。本日はこの the + 形容詞について触れましょう。

(1) 前方照応性: the above, the aforesaid, the (a)fore-mentioned, the former, the latter, the opposite, the said など

(2) 後方照応性: the below, the following など

(3) 上記の表現に関する検証
a. the + 形容詞の用法ではありませんが、above と below には、an above and a below のように不定冠詞を伴う例もあります。これは「先に触れたものの一つ」の意味で使われます。
b. 英語基本形容詞・副詞辞典では、the below is...の用法は「まれ」としています。しかし、Google でのヒット件数も多く、現在では一般によく見られる用法です。
c. the following に関しては the followings are...の形も良く見られます。Google で用例検索すると、"the following are" が123,000,000 件、"the followings are" が 4,300,000 件ヒットします。古典的な規範文法の視点では前者が正しいのでしょうが、実際には後者の例も多くなってきているようです。followings は、the + 形容詞 (現在分詞) から派生したものと考えれば誤用になるでしょうが、following が名詞で、その複数形と考えれば誤用にはなりません。ネットでは followings の存在自体を否定する方もおられますが、Cambridge Dictionary of American English では following を可算名詞として扱っており、followings の存在を認めています。

the + 形容詞だけでも、これだけ英語的な広がりが出てきます。関連書籍を読んでさらに知識を深めてください。