新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

enough for... to の構文#4

これまで enough の被修飾語として形容詞の例を挙げてきましたが、当然のことながら副詞も取れます。今回はこの点を説明しましょう。

(1) enough for...to の構文で、副詞 + enough が文頭に置かれると倒置が起きます。
Slowly enough did John walk for the child to keep up with him. (子供がしっかりとついてこれるようにジョンはゆっくり歩いた ) (Adjectives and Adverbs in English JS Bowers 著 - 1975)
→この倒置はあまり一般的ではないようで、Google の用例検索にはあまりヒットしません。よって積極的な使用は避ける方が良いでしょう。

(2) 副詞 + enough for...so that 構文は、「結果」の意味を含みやすくなります。
・ If you can do this quickly enough, so that the whole screen can be painted in less than about 1/25th of a second, our eyes only perceive the overall image and can't see the drawing process. (十分な速度でこれを行い、スクリーン全体を 1 秒の約 1/25 未満で描くことができれば、人間の眼は全体像のみとらえることになり、描画プロセスを目にすることはできない。) http://www.thenakedscientists.com/forum/index.php?topic=20679.0;prev_next=prev

次回は enough 用法の最後です。色々なパターンを集めて解説します。