新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

複数の辞書を使う意味

今回は複数の辞書を使う重要性についてお話をしましょう。A の辞書には載っているのに B の辞書には載っていない訳語を見つけたことはありませんか? これは辞書編纂者の編集方針の違いだけではありません。今回はこの点について少しお話をしましょう。

辞書の訳語の中には、どの辞書でもサポートしている「一般的な」訳語以外に、編纂者が苦労に苦労を重ねて作り上げた訳語も存在します。これには当然「著作権」があり、他の辞書が勝手に見出し語に加えることはできません。記載は「早い者勝ち」であり、別の辞書が改訂の際に無断で加えると訴えられる恐れがあります。(事実、この手の訴訟は今日まで何度も起きています。)

使い慣れた辞書は引きやすいとは思いますが、常に1つの辞書を固定的に使うのは危険です。できる限り複数の辞書を参照するようにしてください。