新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

few の用法

本日からは few の用法です。一般の辞書では some や several よりも小さい数を表し、具体的な数としては 2〜3 を表すとしていますが、この記述はやや気になる点です。今回はこの点も含めて解説しましょう。

この表現の基本は「少ない」です。よって実際の数も文脈依存のため、たとえば、for a few days も「2〜3日間」と具体的な数字を書くよりは「数日間」とした方が良いこともあります。

(1) a few は限定用法のみ可能です。
・However, the software application has a few bugs during installation and will only install correctly on a small number of computers. (しかしながら、このソフトウェア アプリケーションはインストール中にいくつかバグがあり、ごく少数のコンピューターにしか正常にインストールできないだろう。)

(2) a のない few は叙述用法も可能です。
・Yes, Vista comes with a few more built-in applications and is a tad bit more secure; that aside, the benefits of upgrading are few. (確かに Vista はこれまでよりも組み込みアプリケーションが多く、多少セキュリティ面が強化されている。とはいえ、アップグレードのメリットはあまりない。) (Absolute Beginner's Guide to Computer Basics, Michael Miller)
【研究】ジーニアス英和では「叙述用法は堅い言い方に限る」としています。しかし、上記の英文は「超」初心者向けの入門書です。この記述は今後検証していきます。

(3) 最上級 fewest の積極的な使用は避ける傾向にあるようです。
・We have tools to handle whole uploads so this leads to the fewest errors on our part. (アップロード全体を扱うツールがあるので、我々のパートでは最もエラーが少ない。)
【研究】基本形容詞・副詞辞典では fewest を避け、fewer than any...などの書き換えを推奨しています。ただし、上記のように比較対象を明示しない場合、「the fewest + 名詞」を使用する方が簡潔に表現できます。

次回も引き続き、few を扱います。