新Jay's時事英語研究

実際の翻訳案件ではよく見かけるものの、一般の辞書や規範文法書ではなかなか理解できない用法などを集めて解説します。 加えて、辞書では見出語だけで例文がないものも集めて用例解説します。

few の用法#2

本日も準否定語の few を扱います。今回は少し雑多な語法を集めて解説します。

(1) few + [名詞] は否定語の no に比べ否定の力が弱く、a few との混同が起きる可能性があるため、very few, too few, only a few などを使用するか、まったく別の表現として hardly any などを使用する方が誤解が生じません。
(2) few + [名詞] が文頭に置かれると倒置が置きます。
・In a very few cases have we had to give it for 5 days a week for 8 weeks. (ごくまれなケースだが、週に 5 日を 8 週間、それを与えなければならない状態が続いている。) http://www.allbirdproducts.com/newproductpages/calciboost.html
(3) few + [名詞] would rather が可能です。
Only a few would rather laugh than cry. (泣くよりは笑おうと思うものはほとんどいない。) http://www.justsomelyrics.com/1628619/junkhead-only-a-few-lyrics
【研究】基本形容詞・副詞辞典では、Ladusaw からの例を挙げて、上記の few would rather は可能だが、主語の位置に否定語が来る no...would rather の用法は通例不可としています。しかし、Google で用例検索すると下記のような結果が得られました。
・no one would rather: 14,000,000 件
・few would rather: 270,000 件
現代語法的な視点では [否定語] + would rather の用法を認めざるを得ないようです。

語法は常に変化しています。権威のある辞書や参考書の内容を鵜呑みにせずに必ず用例検索をかけてください。次回も few をテーマとして扱います。